A型肝炎ワクチン
B型肝炎ワクチン
A+B型混合ワクチン
狂犬病ワクチン
腸チフスワクチン
■ A型肝炎
【はじめに】 A型急性肝炎はウイルスによって引き起こされる深刻な肝臓病です。感染している人の糞便中にウイルスは見つかります。通常は感染者との拙速で、時にウイルスに汚染されている飲食物によっても広がります。感染している人は、同居中の人に簡単にうつしてしまうこともあります。典型的な経過は、2~6週の潜伏期ののち、感冒様症状、発熱を前駆症状として発症し、食欲不振、倦怠感、強い腹痛や下痢などの後に黄疸を呈します。劇症化の頻度は、他のウイルス性肝炎に比して少なく0.1~0.3%と言われています。慢性化はなく、一般的には予後良好な疾患ですが、通常1カ月程度の療養期間を必要とします。稀に死亡するケースもあります。 【接種方法とスケジュール】 通常0.5ccずつを2~4週間隔で2回、筋肉内または皮下に注射し、さらに初回接種後24週を経過した後に0.5㏄を追加接種します。 出発までに時間がなく、国産ワクチンを希望される場合は、2週間間隔で2回の接種を行い、4週目以降に現地入りされることをお勧めします。 【安全性と副反応】 非常に安全なワクチンです。約6%に副反応が認められますが、倦怠感、注射部位の疼痛(1.6%)・発赤(1.0%)、発熱(0.6%)、頭痛(0.5%)などがあり、これまでに重篤なものは報告されていません 【ワクチン接種が勧められる渡航者】
海外産A型肝炎ワクチン(Havrix)について A型肝炎ワクチンは、国内には製造する製薬会社が1社しかなく近年の急激な需要増加に伴い深刻な供給不足が続いています。この状態はしばらく続くものと言われています。 【製造・販売】 GSK社(Glxo smithkline社) 【特徴】
【接種スケジュール】 1歳~15歳:0.5㏄ 16歳以上:1cc 初回接種を0か月として①0か月、②6か月の2回接種。2回の接種で20年間有効になります。 出発までに時間のない方は1回のみの接種で約2週間後に概ねの抵抗力が付き12~18カ月持続します。
【副作用】 接種部位の疼痛、頭痛などがありますが重大な副作用は極めてまれです。
【禁忌】 これまでに海外産、国産A型肝炎ワクチン、ワクチン成分の抗生剤ネオマイシンの投与により重症のアレルギー反応が出たことがある場合には接種は禁忌です、
国産(エイムゲム)
輸入(Havrix)
厚生労働省の承認を受けたワクチン
国内未承認 海外ではほとんどの国で承認を受けて広く使用されている
分類
不活化
メーカー
製造:化学及血清療法研究所 販売:アステラス製薬
製造・販売:GSK (Glaxo Smithkline社)
接種対象者
1歳以上
接種方法
皮下注射(0.5cc)
筋肉注射(小児0.5cc、16歳以上1cc)
接種回数
3回(2回で約1年免疫確保)
2回(1回で約1年免疫確保)
接種間隔
2~4週あけて2回接種 さらに6カ月後に3回目の追加接種を行うことで5~8年有効
1回接種で約1年 6~12カ月の間に2回目接種を行うことで約20年有効
副反応
【0.1~5%】局所の疼痛・発赤。装用・腫脹・纐纈・圧痛。発熱・倦怠感・頭痛・下痢・熱感・全身筋肉痛 【0.1%未満】じんま疹
【1~10%】局所の疼痛・発赤・腫脹・硬結。倦怠感・発熱・頭重・悪心など 【1%未満】局所の内出血。じんま疹・発心・皮下出血・風邪様の症状・腹痛・下痢・嘔吐・筋肉痛・関節痛・リンパ節腫脹・めまい・不眠・光過敏など
利点・欠点
輸入に比べ単価が安価 副反応率が低い 国内唯一の流通製品 国内の多くの医療機関で接種可能 海外での接種は難しい 副作用による救済制度が確立されてる
1回の接種単価が高い 副反応率が高め 世界で数多く利用されており、追加接種が海外で可能 渡航前1回の接種のみでも可 有効期間が長い 国内未承認ワクチン 副作用による救済制度が輸入会社によるもの